急増している心臓突然死

突然死とは、症状が現れてから24時間以内に死亡に至ることです。実はほとんどの場合、意識消失後数時間後に死亡しているのが実態です。バリバリに働き、健康そうに見える人はある日突然、何の前兆もなく帰らぬ人になった――このような話も聞いたことがあるでしょう。突然死の原因は、急性の心筋梗塞、狭心症、不整脈、弁膜症、心筋症などの心臓病は六割以上。

参照元:奥村謙,"心臓突然死の病態と対策",日本未病システム学会雑誌5(1):12-15,1999

心室細動も引き起こし、
突然死と関連深い冠攣縮性狭心症

心室細動を引き起こす原因は、心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患です。特に、冠攣縮性狭心症は発作時に心室細動などの不整脈が高い確率で発生しているのが報告されています。

冠攣縮性狭心症とは、冠動脈が急に痙攣(けいれん)することで起こる狭心症で、欧州より日本、女性より男性のほうが多発しています。

冠動脈が痙攣(けいれん)すると、一時的に血管が狭まってしまい、血流が滞り、心筋に酸素が届かなくなります。睡眠中の夜中や早朝など、体をほとんど動かしていない時に発症しますので、安静時狭心症とも呼ばれています。自覚症状は胸痛ばかりではなく、肩こりや顎などの放散痛を伴う場合が多いです。しかし、冠攣縮性狭心症の症状は、一時的なもので、けいれんで狭くなった血管はすぐに元の状態に戻り、痛みや違和感もすぐに治まります。そのため、症状に気づいても、放置してしまう人が多いです。

しかし、発作を繰り返すたびに、突然死のリスクが高まります。対策せず放置すると、攣縮で狭くなる度合が大きくなり、攣縮する時間も長くなります。その場合、血管が完全に詰まり、心筋が壊死し、急性の心筋梗塞や、突然死を招く心室細動になる最悪の場合もあります。

普段の対策から突然死を回避

心臓突然死は、「何の前ぶれもなく突然起こる」と考えられがちですが、実は事前に何らかの異常が体に起こっていて、その多くは狭心症の症状として現れます。軽視せずきちんと対処することが賢明です。

狭心症には発症する原因や症状の違いで分類すると、労作性狭心症と安静時狭心症があります。労作性狭心症は動脈硬化が原因で、いつもより激しく動いたときに発作が起こるのが特徴。安静時狭心症(冠攣縮性狭心症)は、冠動脈が急にけいれんすることが原因で、安静にしているときにも発作が起こります。

労作性狭心症は動脈硬化が原因で、症状の起こりやすい時間帯や状況もほぼ決まっています。生活習慣を少しずつ変え、動脈硬化を改善することで、また、発作が起こる状況を把握し自分で活動量を調整することにより、未然に防ぐことができます。一方、冠攣縮性狭心症(安静時狭心症)の場合、血管が急にけいれんして狭まることが原因で、体をほとんど動かしていないときにも発作がよく起こるため、発作の状況を把握し予防することが難しいです。

特に心室細動に移りやすい、突然死を招く冠攣縮性狭心症を対策するには、血管の攣縮を抑制することが必要です。なぜ血管が痙攣(けいれん)するのか。原因はまだわかっていませんが、そのメカニズムが最近解明されました。

山口大学小林誠教授のチームは、血管の攣縮を引き起こすメカニズムを解明し、それを劇的に抑制できる成分は生魚に多く含まれるEPAであることを突き止めました。さらに、特殊な抽出方法により、EPAの吸収力を高め、心臓の血管攣縮の抑制に特化した成分を開発することができました。(「血管異常収縮の分子機構と分子標的治療薬の探索」より) 市販されているEPAサプリメントは同様な効果がないため、両者を区別する意味で、小林式EPAと命名されました。小林式EPAは血管攣縮を抑制できる唯一の成分として、二つの特許も取得し、高く評価されています。

注目の成分「小林式EPA」開発の経緯やメカニズム、また、唯一「小林式EPA」が配合されている商品の説明は以下のサイトで確認してください。

日本における心臓突然死の現状

心臓病による突然死は心臓突然死と呼ばれ、日本における心臓突然死の推移を見ると、2005年の5万6412人から、2011年には7万1660人と、非常に速いスピードで増えています。日で換算すると1日196人が心臓の病気で突然に亡くなっています。その数は、自殺死、インフルエンザ死、交通事故死よりも遥かに多いです。

さらに、心臓突然死を年代別に見ると、最も多いのは80~90歳代ですが、注目すべきなのは心臓突然死の21%が65歳未満に発生していることです。また、65歳以上では男女比1対1ですが、65歳以下では4分の3を男性が占めています。つまり、働く世代も頻発していることから、社会的・経済的影響が懸念され、早急な対策を求める声が上がっています。

突然死の原因――危険な心室細動

この心臓突然死の直接な原因は何なのか。24時間ホルター心電図・記録中に突然死した患者のデータを調べてみると、約八割が心室細動によるものです。

心室細動とは、突然心臓が痙攣(けいれん)しているように震えてしまう致死的不整脈です。心筋梗塞や狭心症であれば、強い胸の痛みや冷や汗などの自覚症状がありますが、心室細動の場合、脈拍は一分間200~300回にも達し、意識を失い倒れて、心臓が停止し、突然死に至るわけです。

「いざ」に備えて、
心室細動の対策法を知りましょう

心臓突然死を招く直接な原因である心室細動を停止させる方法は、次のようなものがあります。

・抗不整脈薬の急速静注
抗不整脈薬の中でアミオダロンのみは救命救急の効果効能が認められています。

・救急時AED使用
AEDとは自動体外式除細動器のことで、2004年に一般市民による使用が解禁され、救命現場で使用されています。

・予防的な植込み型除細動器(ICD)の使用
ICDは予防的に使用するより、一度不整脈を起こした患者に使用されています。しかし、突然死を防ぐには、一度も不整脈を起こしていない人に予防的に入れる必要があります。
上記のような心室細動を停止させる方法がありますが、心室細動が起こった患者さんの多くは、病院に運ばれる前になくなっているのが現実です。一命をとりとめても脳死状態、いわゆる植物状態になってしまうケースがほとんどです。

参照元:新田隆, "日本における心臓突然死の現状", JMS(Japan Medical Society),2013.9

 

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