冠攣縮性狭心症とストレス

冠攣縮性狭心症の直接的な原因は、冠動脈平滑筋受容体に対する様々な刺激。これら刺激の一つには、自律神経からの刺激も含まれています。自律神経はストレスによってバランスが大きく乱れるものなので、冠攣縮性狭心症の原因にもストレスは大きく関与しているとされています。ストレス回避は、発作を予防するための重要な要素なのです。

冠攣縮性狭心症の改善とストレス回避

ストレスが胃腸の働きと関係があることは一般に知られています。しかし胃腸と同じくらい、またはそれ以上に関係があるものが血管系です。ストレスによって自律神経が乱れると、高血圧や血管障害、ひいては心筋梗塞や狭心症、脳卒中などにもつながる恐れがあると言われています。冠攣縮性狭心症もまたストレスと深い関わりがあるとされているので、発作を予防する意味でも、普段からストレスのためない生活をするようにしたいものです。

まずはストレスを自覚することが大事

自分自身に重度の鬱病を疑って病院を受診する人は、たいていの場合、軽度の鬱病と診断されます。重度の鬱病の人の特徴は、そもそも自分が鬱病ではないかと感じることができません。そのため、自分から病院を受診することもありません。

 

ストレスも同じです。多くの人は強いストレスを自覚しながら生活しているわけですが、そのストレスの程度は、あくまでも多くの人が抱えている程度。体に影響を及ぼすほどの強いストレスをためている人は、うつ病の例と同様に、そもそもストレスを自覚していない可能性があります。

 

自分がストレスをためているかどうかを知るためには、自分自身に尋ねるのではなく、何らかの客観的な基準に基づいて判断することも必要でしょう。

 

2015年12月より、従業員50名以上の企業に対してストレスチェックの実施が努力義務となりました。職場におけるストレスチェック、または心療内科における診察等を経て、まずはご自身のストレスの程度を「自覚」することが大切です。

 

ストレス回避のための3つの考え方

ストレス解消の方法として、一般に趣味やスポーツが勧められますが、人によっては必ずしも趣味・スポーツでストレスを解消できるわけではありません。そもそも仕事や家事などでたまるのがストレスなのですから、まずは仕事のやり方、家事のやり方のほうに目を向けてみることのほうが順番でしょう。

 

ストレスを回避するための具体的な考え方を3つご紹介します。

 

・人に助けてもらうことを当然と考える
仕事でも家事でも、すべて自分一人でこなそうと考えてしまう人がいます。一方で、自分の仕事でありながらも、その一部を他人に任せる人もいます。
職場も家庭も複数の人間同士で支え合って成り立つ以上、自分の仕事の一部を他人にお願いすることは、まったくおかしなことではありません。すべて自分でやろうとする思考方法が、やがては大きなストレスをためこむ原因となります。

 

・身の回りの整理整頓をする
机の上に書類が山積している同僚を見たことはありませんか? 忙しさのあまり片付ける暇がない、というのが理由なのでしょう。
不要な情報がたくさん目の前にある状態、いわゆる情報のエントロピーが増大している状態では、必要以上に仕事量が増えます。同じ仕事を任された同僚よりも、たくさんの仕事をやっている感覚になり、ストレスもたまりやすくなるでしょう。家庭も同様です。家の中が整理整頓されていなければ、家事の量が増えます。机も家の中も、極力シンプルにするようにしてみましょう。

 

・他人の悪口を言わない
他人の悪口を言うとストレスが発散されたような気になりますが、往々にして他人の悪口を言う人は、言うほどにストレスを増大させています。怒りが怒りを呼ぶ、という状態に似ています。ストレスをためないためには、他人は他人、自分は自分と割り切る適度な軽さも大切でしょう。

ストレスが突然死を招く可能性も

ストレスは、ケガや病気と異なり痛くもかゆくもありません。だからこそ、強いストレスをためていても、その対策が後回しにされる傾向があります。

 

しかし繰り返しますが、ストレスは冠攣縮性狭心症を誘発する大きな要因。ストレスが原因となって突然死することもある、ということです。仕事や家事で忙しいことは分かりますが、時に立ち止まって自分の素直な心と静かに向き合うことも大切でしょう。

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