冠攣縮性狭心症を改善させる食事療法

冠攣縮性狭心症の予防・改善には、薬物投与に加えて生活習慣の改善が非常に大事です。薬物治療は対症療法、生活習慣の改善は根本療法と心得てください。ここでは、生活習慣の改善の一環としての食事療法について詳しく解説します。

目的別・冠攣縮性狭心症の食事療法

冠攣縮性狭心症を予防・改善するためには、①血圧管理、②適正な体重の維持、③耐糖能異常の是正、④脂質異常症の是正、の4点を目指しましょう。各目的に応じた食事療法の具体的な内容を解説します。

血圧管理

高血圧は冠攣縮性狭心症の発症リスクを高めます。適正な血圧を管理するためには、食事療法が欠かせません。

 

・総摂取カロリーを削減する

糖質(パンやご飯などに多く含まれる)を少なめにすることで、1日の総摂取カロリーを削減します。

 

・減塩する

加工食品に含まれる塩分も含め、1日6gまでを目安にします。

 

・野菜・果物を積極的に摂取する

糖分の多い種類の果物を除き、積極的に摂取します。

 

・青魚の脂質を多めの摂る

動物性脂肪を避け、DHA・EPAの多い青魚から脂質を摂取します。

 

・節酒する

エタノール量にして、男性で1日20~30ml以下、女性で10~20ml以下に抑えます。

 

体重維持

太り気味の人は冠攣縮性狭心症のリスクが高まります。食事療法によって適正な体重まで落とし、かつ適正な体重を維持するよう心掛けましょう。

 

・総摂取カロリーを削減する
適正体重になるまでは、摂取カロリーを消費カロリー以下に抑えます。医師から摂取カロリーに関する指導がある場合には、それに従ってください。

 

・栄養バランスを整える
カロリー制限に伴って栄養不足となっては、別の疾病を発症する恐れもあります。毎食、主食・主菜・副菜をそろえることで栄養バランスを整えましょう。

 

・1日3食を摂る
食事の回数を減らすとカロリーの吸収率が高まり、かえって減量効果が上がりません。カロリー制限を意識した食事を、1日3食摂るようにしましょう。

 

耐糖能異常是正

耐糖能異常とは、言わば糖尿病予備軍の状態のこと。糖尿病は冠攣縮狭心症を招く大きな要因となるため、食事療法によって耐糖能異常を是正するようにしましょう。

 

・総摂取カロリーを削減する
摂取カロリーが消費カロリーを上回らないようにコントロールしてください。白米やパンなど、炭水化物の多い食材はカロリーが高めです。

 

・1日3食を摂る
食事を抜くのではなく、3食を摂る中でカロリーコントロールをしましょう。

 

・野菜から食べる
食事の際は、血糖値の急上昇を避けるために、野菜から先に食べるようにしましょう。ご飯などの炭水化物を先に食べると、血糖値が上がります。

 

脂質異常症是正

脂質のうち、特にコレステロールは冠攣縮性狭心症の発症率を高めます。コレステロールを多く含む食材を減らし、かつ栄養バランスの取れた食事を心がけてください。

 

・脂質の質・量に注意する
基本的に、脂質の摂り過ぎは禁物です。特にバターやラードなどに多く含まれる飽和脂肪酸は避けるようにしてください。卵黄、レバー、ししゃも、肉の脂身なども控えめにしましょう。

 

・食物繊維を十分に摂る
野菜、海藻、きのこなどに多く含まれる食物繊維には、血中コレステロール値を低下させる働きがあります。野菜等を1日350gを目安に摂るようにしましょう。

 

突然死を避けるには食事療法が必須

何でも食べて良いと言われたら、人は味の濃いものを選んだリ、何から何かまで食べ過ぎたりしてしまうかも知れません。たくさん食べたいという気持ちは、きっと人間の本能の一部なのでしょう。

 

しかしながら冠攣縮性狭心症の要素を持つ人は、その本能に打ち勝たなければなりません。欲に負けると突然死をする恐れがあるからです。

 

どんな病気においても食事療法は大変厳しいものですが、ご自身のため、そしてご家族のために、努力して冠攣縮性狭心症を改善していきましょう。

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