心筋梗塞・狭心症を予防するためのサイト » 心筋梗塞・狭心症の前兆症状 » 心筋梗塞・狭心症が起こりやすい時間帯とは?

一般的に、心筋梗塞は早朝や夜間の時間帯に起こりやすいと言われています。その一方、心筋梗塞の一歩手前である狭心症は、同じく早朝や夜間に起こるタイプのものもあれば、日中に起こるタイプのものもあります。これら狭心症発症の時間帯の違いは、狭心症の原因の違いによるもの。ここでは、主に狭心症の発症の時間帯について詳しく解説します。

早朝や夜間に発症しやすい「冠攣縮性狭心症」

狭心症を大きく分けると、冠攣縮性狭心症と労作性狭心症の2種類があります。まずは冠攣縮性狭心症から説明していきましょう。

冠攣縮性狭心症とは、早朝や睡眠中、あるいは自宅のソファなどでリラックスしている時、突如として発症する狭心症のこと。主に、起床の前後に生じることが多いため、発症の時間帯としては「早朝が多い」とされています。

日中に活動している時間帯に冠攣縮性狭心症の発作が起こることは、ほとんどありません。日中に起こる狭心症は、下で説明する労作性狭心症が大半です。

冠攣縮性狭心症の症状

冠攣縮性狭心症の発作を起こすと、通常は胸に痛みや圧迫感を覚えます。症状の程度は様々で、限りなく無症状に近いものから、失神するほどの激痛に襲われることもあります。

また、胸の痛みと共に、肩や腕、みぞおち、歯などの痛みを併発する例もしばしば見られます。神経の隣接を原因とする「関連痛」「放散痛」と呼ばれる症状です。

冠攣縮性狭心症の原因

冠攣縮性狭心症の原因は、冠動脈(心臓の外壁表面を走る太い血管)の攣縮です。

攣縮とは、血管が痙攣を起こして収縮する症状。攣縮を起こすと心臓の血流が低下するため、冠攣縮性狭心症が発症します。

冠動脈が攣縮を起こす原因は、まだ完全に解明された訳ではありません。ただし、冠攣縮性狭心症を起こす多くの患者に動脈硬化が併発していることが確認されています。

また、近年の研究では、体内で分泌されているSPCと呼ばれる物質が活性化することにより、冠動脈に攣縮が起こりやすくなることも判明しました。これらの原因ごとに対策を講じていく必要があります。

冠攣縮性狭心症の予防法

動脈硬化の予防・改善を心掛けるとともに、SPCの不活性化によって、冠攣縮性狭心症のリスクを低下させることができるでしょう。

動脈硬化の予防・改善法

食生活の見直し
コレステロール、脂質、糖質の多い食生活を見直しましょう。
一般に動脈硬化を患う人は、肥満傾向にあります。肥満を改善させることこそ動脈硬化の予防・改善につながる、と単純思考することが大事です。
運動の習慣化
軽度の運動を習慣化することで肪の燃焼が促進され、かつ血液の質が改善されて動脈硬化の発症を予防します。
1日30分、週に3日以上のペースで、ウォーキングなどの有酸素運動を習慣にしていきましょう。忙しくて運動をする時間を確保できない人は、日ごろからエレベーターではなく階段を使用するようにしてください。
禁煙
喫煙することにより、血管が収縮して血圧が上昇。その結果、血管の内壁を傷つけて動脈硬化を悪化させます。
心臓を始め、血管性障害のある方において禁煙は必須です。
血圧管理
毎日決まった時間に、決まった条件下で血圧を測るようにしてください。

理由が何であれ、血圧に上昇傾向が見られた場合には早急に医療機関を受診すべきです。高血圧を放置すると、動脈硬化の発症・悪化につながる恐れがあります。

Sh4Cの不活性化

SPCとは、細胞膜を構成する脂質の一種から作られる「スフィンゴシルホスホリルコリン」という物質。近年、このSPCが血管の攣縮を起こす酵素を活性化させることが、山口大学の小林誠教授らの研究チームにより発見されました。

同教授の研究グループは、SPCを不活性化させる成分の研究にも着手。長年の調査の末、青魚などに含まれるEPAにSPC不活性化の作用があることを突き止めました。この発見はマスコミでも大々的に伝えられたため、その記事を目にしたことがある人もいるかもしれませんね。

ただし、EPAであればどれでも良いという訳ではありません。なぜなら、一般的に販売されているEPAは生成過程において加熱処理されているからです。実は、加熱処理されたEPAには血管攣縮を抑制する作用はありません。

現状では、小林教授ら研究チームが開発したEPA(小林式EPA)にのみ、SPCの活性化を抑える作用があるとされています。

注目の成分「小林式EPA」開発の経緯やメカニズム、また、唯一「小林式EPA」が配合されている商品の説明は以下のサイトで確認してください。

日中に発症しやすい「労作性狭心症」

労作性狭心症とは、「歩く」「階段を上る」など、何らかの動作をしたことがきっかけで発症する狭心症のこと。動作を行なう時間帯は人によって様々なので、労作性狭心症は、言わば時間帯を問わずに発症しうる狭心症と考えてください。

ただし通常、人は夜間よりも日中に多く動作するため、発症頻度としては日中の時間帯が多くなります。

なお、「歩く」「階段を上る」などの決まった動作パターンにおいて発症する労作性狭心症を、「安定狭心症」と呼ぶことがあります。一方、動作のパターンが決まっておらず、不定期に訪れる狭心症のことを「不安定狭心症」と呼ぶことがあります。これら2つのうち「不安定狭心症」は急性心筋梗塞に発展するリスクが高いため、発作を生じたら速やかに医療機関を受診するようにしてください。

労作性狭心症の症状

労作性狭心症の発作が起こると、通常は胸を中心に強い痛みが生じます。痛みは、隣接する神経にも伝播し、みぞおちや肩、腕、歯などの痛みを併発することもあります。

通常、安静にしていれば5~10分程度で痛みは消失。10分を超えて痛みが続く場合には心筋梗塞を起こしている恐れもあるので、早急に医療機関を受診してください。

労作性狭心症の原因

労作性狭心症の主な原因は、動脈硬化です。冠動脈が動脈硬化によって狭くなり、その結果、スムーズな血流が維持できなくなることで労作性狭心症が発症します。

動脈硬化の原因は、主に食生活。特に、コレステロールや脂質の多い食事を摂り続けることで血管が傷つけられ、時間をかけてゆっくりと動脈硬化が進行していきます。その他、高血圧や喫煙も動脈硬化の主要な要因として知られています。

労作性狭心症の予防法

労作性狭心症の原因が動脈硬化である以上、発作を予防するには動脈硬化を予防・改善させることが必須です。上記「冠攣縮性狭心症」で紹介した生活習慣の見直しを通じ、動脈硬化の予防・改善に努めるようにしましょう。

特に注意すべきは「冠攣縮性狭心症」

冠攣縮性狭心症と労作性狭心症について、発症しやすい時間帯、発症の原因、発作の予防法について確認しました。

これら2種類の狭心症のうち、発症の時間帯という観点から見た場合、特に注意すべきは冠攣縮性狭心症でしょう。なぜならば、労作性狭心症とは異なり、予期できない発作だからです。

労作性狭心症の場合は、発作を何度か経験しているうちに、発作が起こるタイミングや状況を概ね予期することができます。一方で、冠攣縮性狭心症を予期することは、まず不可能。ある朝、突如として生じるのが冠攣縮性狭心症の発作です。

冠攣縮性狭心症の発作を避けるためには、日ごろからの予防に徹するより他に方法がありません。上で紹介した予防法を改めて確認し、日常から発作の回避を避けるための具体的な対策を実施していきましょう。

なお、冠攣縮狭心症の原因となる血管攣縮は、急性心筋梗塞と深い関わりがあるとされています。改めて血管攣縮の恐ろしさを理解するために、以下のページをしっかりと確認しておいてください。