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横になると動悸・息苦しさを覚えるのは心筋梗塞の予兆?

一般に、動悸や息切れを自覚した時には、横になると症状が徐々に和らいでいくもの。ところが、横になっても動悸が治まらない場合や、逆に、横になると動悸が始まる人もいます。 その原因には様々なものが考えられますが、それらの中に狭心症・心筋梗塞に関わる原因も潜んでいることを理解しておくようにしましょう。

横になった時の動悸が狭心症・心筋梗塞の前兆であることも

横になった時に動悸や息苦しさを感じた場合、その原因は心不全や不整脈である可能性があります。心不全も不整脈も、狭心症や心筋梗塞と関連した症状。横になった時の動悸・息切れの原因を明らかにし、必要に応じて早急な治療を受けるようにしてください。

■心不全の可能性

心不全であるか否かを判断する一つの材料として、「横になった時に動悸や息苦しさがあるかどうか」という基準があります。横になった時に決まって動悸・息苦しさを自覚する場合には、心不全が進行している可能性が否定できないので注意しましょう。 心不全とは、心臓のポンプ機能が正常に働かない状態の総称。心臓のポンプ機能に異常をきたす理由の一つには、狭心症・心筋梗塞が挙げられています。すなわち、横になった時の動悸・息切れの背後には、まだ自覚をしていない狭心症・心筋梗塞が潜在している可能性があるということです。

■不整脈の可能性

不整脈の典型的な症状の一つに、動悸・息切れがあります。健康な人の場合、横になって安静にすれば動悸や息切れは徐々に治まるものですが、不整脈の患者の場合には、横になっても動悸・息切れが続く場合があります。 不整脈は、狭心症・心筋梗塞と深い関係がある症状。狭心症・心筋梗塞の前兆として現れる場合もあれば、狭心症・心筋梗塞の症状の一つとして現れる場合もあります。心原性脳梗塞の原因ともなる恐れがあるので、放置せず早急に診断を受けるようにしてください。

狭心症・心筋梗塞と関連のない動悸

横になった時に動悸・息苦しさを感じる症状のすべてが、かならずしも狭心症・心筋梗塞の前触れとは限りません。他の病気の症状であることもあれば、病気の心配はないこともあります。横になった時の動悸・息苦しさの原因として、狭心症・心筋梗塞以外のものを見てみましょう。

■肥満

太り気味の体型の人が仰向けになった時、動悸や息苦しさを覚えることがあります。ただし、肥満自体が動脈硬化から狭心症・心筋梗塞を招く要因となるため、肥満が原因の息苦しさを自覚している人は、早急に生活習慣の見直しを検討すべきでしょう。

■気管支喘息(ぜんそく)

気管支喘息を患っている方は、夜間の就寝時になると、気道が収縮発作を起こして息苦しくなることがあります。息苦しさが動悸を誘発することもあります。発作が生じた時に備え、事前に気道拡張剤を服用する等、適切な準備をして就寝するようにしましょう。

■肺水腫

肺に水が溜まる病気のことを、肺水腫と言います。息苦しさ・動悸を自覚する場合、肺水腫が進行している恐れがあるため、早急に病院を受診して適切な治療を受けるようにしてください。なお、肺水腫の主な原因は心不全。心不全と心筋梗塞が関連する症状であることは、すでに説明した通りです。

■肺塞栓症

肺塞栓症とは、いわゆるエコノミークラス症候群のこと。主に脚の静脈内に生じた血栓が右心房・右心室を経由し、肺の動脈に至って血流を阻害する症状を肺塞栓症と言います。息苦しさや動悸、胸痛、失神など、心筋梗塞と酷似した症状が見られるのが特徴です。心筋梗塞よりも死亡率が高いため、発症した場合には一刻も早く治療を受ける必要があります。

■心筋炎

体内に侵入したウイルス、または薬剤の影響などによって心臓が炎症を起こし、動悸を発症することがあります。ほとんどの原因はウイルスなので、手洗いやうがいなどを怠らないようにしましょう。消炎鎮痛薬、向精神薬、降圧剤、抗がん剤などの薬剤が心筋炎の原因となる場合もあります。

■バセドウ病

甲状腺ホルモンの過剰生産が原因で各種症状を生じた時、これを総称してバセドウ病と言います。 バセドウ病の症状は様々ですが、中には息苦しさや動悸、息切れなどを訴える人もいます。

■緊張・ストレス

翌日に大きなイベントが控えている時、あるいはストレス等で脳が興奮状態にある時、就寝時に著しい動悸を感じることがあります。多くの人が、これを経験したことがあるのはないでしょうか。ストレスの蓄積は狭心症・心筋梗塞の原因となります。ストレスを溜めない生活を心がけることが大切です。

狭心症・心筋梗塞の発作を予防するために

横になった時に動悸や息苦しさを感じた場合、まずは早急に病院を受診し、その原因を特定することが何より大事です。狭心症や心筋梗塞はもとより、肺水腫や肺塞栓などの命に関わる病気が潜んでいる可能性があるからです。

検査のうえ、心不全や不整脈と診断された場合には、医師の指示に従って治療を受けるようにしてください。加えて、生活上の指導も行なわれるため、指導に忠実にしたがった生活を送るようにしなければなりません。日常生活においては、特に以下の3点が重要です。

■禁煙

喫煙は狭心症・心筋梗塞の原因となります。現に、狭心症・心筋梗塞の治療中の患者においては、例外なく禁煙指導が行われているほどです。

心不全や不整脈と診断された場合もまた、狭心症・心筋梗塞の予防策として医師から禁煙の指導が入るでしょう。百害あって一利もない喫煙習慣は、一刻も早くやめるべきです。

■糖質制限

症候群も、狭心症・心筋梗塞の発作を引き起こす代表的な要因のひとつ。肥満の最大の原因は食べ過ぎ。特に炭水化物(糖質)を摂り過ぎないよう、食事のメニューを工夫することが大事です。肥満気味の人は、ご飯、パン、麺類などの炭水化物の量を、現状の1/3程度まで減らし、その代わりにタンパク質(肉、魚など)を多く摂るようにバランス調整してください。

■適度な運動

ウォーキングなどの適度な運動を習慣化することで、基礎代謝の改善や心肺機能の強化を図ることができ、ひいては狭心症・心筋梗塞の発症リスクも低下させることができます。

忙しい人でも、1回30分以上×週3日以上は軽い運動をするようにしてください。運動をする時間を確保できない人は、職場でエレベーターを使わずに階段を利用するなど、日常の工夫によって運動量を増やすようにしましょう。

特に注意すべき症状!血管攣縮による狭心症・心筋梗塞とは

狭心症や心筋梗塞の原因には、主に3つがあります。1つ目が動脈硬化、2つ目が血栓、3つ目が血管攣縮です。

これら3点のうち、動脈硬化の主な原因は生活習慣。不摂生な生活がたたり、時間をかけて徐々に動脈硬化が進行していきます。 血栓の主な理由は、同じく動脈硬化であったり心房細動であったりなど、いくつかのものがあります。血栓が冠動脈に詰まれば心筋梗塞、脳に飛べば心原性脳梗塞。いずれも死亡率は低くありません。

血管攣縮の原因は、長く不明とされてきました。しかしながら近年、山口大学の研究グループが血管攣縮に関わる重要な体内物質を発見。この物質の活性を抑える成分の開発にも成功しました。

以上3つの心筋梗塞の原因のうち、特に恐ろしいのが血管攣縮。横になっている時や寝ている時などに、突如として心臓の冠動脈が攣縮(痙攣して収縮する)する症状です。事前に予期することが難しいからこそ、日ごろから予防を心がけることが大切です。 心臓に何らかの異常を指摘されたことがある方や、遺伝などで心臓に不安のある方、横になると心臓に不調を感じる方は、特に血管攣縮による狭心症・心筋梗塞について知識を深めておいたほうが良いでしょう。

【ご注意!】血管の異常な収縮