心筋梗塞・狭心症を予防するためのサイト » 心筋梗塞・狭心症の前兆症状 » 心筋梗塞・狭心症の前兆として表れる風邪に似た症状

心筋梗塞や狭心症の前兆として現れる症状には、様々なものがあります。そんな症状の一つとして指摘されることが多いのが、風邪に似た症状。具体的には、全身の倦怠感、体の痛み、吐き気、咳などです。風邪は誰もが経験したことのある一般的な症状。風邪と似た症状を自覚したからと言って、すぐに心筋梗塞や狭心症を疑う人はまずいないでしょう。しかし、もしあなたが動脈硬化を指摘されていて、風邪に似た症状が何日も続いているのであれば、それは心筋梗塞の前兆かも知れません。

風邪のような症状は心筋梗塞の前兆かもしれません

心筋梗塞を発症した患者から、後日談として時々聞くのが、「発作を起こす前に、風邪のような症状が数日続いた」というもの。

結論から言うと、風邪が心筋梗塞や狭心症の前兆となることは考えにくいでしょう。ただし、患者の自覚症状という観点から見れば、風邪のような症状が心筋梗塞の前兆だったと考えることは、可能です。

風邪の症状と心筋梗塞の前兆は似ている

ウイルスのタイプにもよりますが、風邪をひくと、次のような症状を自覚することがあります。

  • 疲労感・倦怠感
  • 筋肉の痛み
  • 関節の痛み
  • 息切れ
  • 動悸
  • めまい
  • 吐き気・嘔吐
  • 胃の不快感

これら風邪をひいた時に見られる症状は、心筋梗塞や狭心症の前兆で現れる症状と似ています。たとえば筋肉や関節の痛みを生じる部位が異なるなど、厳密に言えば風邪と心筋梗塞の前兆で異なる部分もあるのですが、それらを混同してしまっても不思議ではありません。そのため、「発作を起こす前に、風邪のような症状が数日続いた」と語る患者も多いのではないかと考えられます。

心不全の典型的な前兆に咳がある

心不全とは、何らかの原因で心臓のポンプ機能が低下する症状のこと。主に心筋梗塞、狭心症、弁膜症、高血圧、不整脈などが原因となり発症する症状です。

この心不全の初期段階に頻繁に見られる症状が咳。咳とともに「声がかすれる」といった症状を併発するケースも報告されています。多くの場合、これを風邪と誤認することでしょう。

心不全の前兆で咳が現れる理由は、血液循環の悪化です。何らかの理由で体内の血液循環が悪化すると、生体反応として咳が出ることがあります。心筋梗塞や狭心症の既往歴がある場合、または動脈硬化を生じている場合で、かつ咳が止まらない場合には、心不全の一歩手前である可能性も否定できません。速やかに医療機関を受診するようにしてください。

心筋梗塞でもない風邪でもない、風邪に似た症状の病気

風邪は、正式には「風邪症候群」と言われ、呼吸器系の症状が現れたり、全身性の症状が現れたりなど、様々な症状を呈する病気。これら症状の範囲は非常に広いため、同様の症状を示す他の病気はたくさんあります。

風邪に似た代表的な病気としては、以下のものが挙げられます。

  • 気管支炎
  • 細菌性肺炎
  • 急性肝炎
  • 風疹
  • アレルギー性鼻炎
  • 急性中耳炎
  • 膠原病
  • 溶連菌感染症
  • 心因性発熱
  • 肺結核
  • 百日咳
  • 髄膜炎

風邪に似た症状を示す病気には、他にもたくさんのものがあります。よって、風邪のような症状を自覚したからと言って、必ずしも心筋梗塞や狭心症を疑う必要はありません。まずは医療機関を受診し、症状の原因を特定することが大切です。

動脈硬化を改善させて心筋梗塞を予防する

医療機関での検査の結果、一連の風邪のような症状が心筋梗塞・狭心症の前兆であると判明した場合、速やかに根本的改善に乗り出す必要があります。放置すると、ある日、突如として心筋梗塞の発作を起こす恐れがあるので、医師の指導にしたがって具体的な予防策を行うようにしましょう。

心筋梗塞や狭心症の主な原因は動脈硬化。医療機関における治療と並行し、日ごろの生活習慣を改善させることで動脈硬化の改善を目指します。

食生活を見直す

動脈硬化が生じる主な原因は、脂質やコレステロールの摂り過ぎです。近年の日本人は、食の欧米化に伴って脂質・コレステロールの摂取量が増加しているため、食事内容を見直すことが重要です。

基本的には、高タンパク・低カロリーを心がけ、食物繊維を意識的に摂るようにしてください。伝統的な和食であれば、その条件を満たすメニューが豊富にあるはずです。

ただし、たとえ和食であっても食べ過ぎは動脈硬化の危険因子となるため、腹八分目を意識することを忘れないようにしてください。

運動を習慣化する

動脈硬化を生じている多くの方に、肥満の傾向があると言われています。肥満を解消することが動脈硬化の予防にもつながると考え、日ごろから運動を習慣化するようにしてください。

効率的に肥満を解消する運動としてオススメなのは有酸素運動。ウォーキングやサイクリングなど、軽度かつ継続的な運動です。

逆に、激しい筋力トレーニング等は心筋梗塞・狭心症の発作を引き起こす原因になることがあるため、避けるようにしましょう。

ストレスのない生活を心がける

動脈硬化が進行している人に強いストレスがかかると、心筋梗塞や狭心症の発作を招く恐れがあります。太り気味の人が怒った瞬間に心筋梗塞を発症した、という例も数多く報告されています。

すでに動脈硬化を指摘されている人は、ストレスのない生活を心がけてください。無理をせず、焦らず、怒らず、興奮せず。少なくとも動脈硬化が改善するまでの間は、穏やかな気持ちの中で毎日を過ごすようにしましょう。

禁煙する

心筋梗塞・狭心症の主な発作要因に、喫煙が挙げられます。すでに動脈硬化を有している人においては、喫煙は非常に危険。速やかに禁煙をするようにしてください。

長年の喫煙歴がある方は、医療機関を受診することで保険適用の範囲で禁煙治療を受けることができます(禁煙外来)。早急かつ確実に禁煙を成功させるために、積極的に医療機関を利用しましょう。

血管攣縮が原因の心筋梗塞には別のアプローチが必要

ここまでは、動脈硬化を原因とした心筋梗塞に対する予防方法を説明してきました。しかし、実際には動脈硬化以外の原因で引き起こされる心筋梗塞・狭心症があることを覚えておきましょう。

それは、心臓の血管攣縮を原因とした心筋梗塞・狭心症です。血管攣縮を抑えるためには、動脈硬化とは違ったアプローチが必要になってきます。

心臓の血管攣縮とは

心臓の血管攣縮とは、何らかの原因によって心臓の冠動脈(最も太い血管)が痙攣を起こし、かつ収縮する症状のこと。収縮の程度により、血流が悪化したり、または完全に阻害されたりします。血流悪化の段階でとどまった状態が狭心症(冠攣縮性狭心症)、また、血流が完全に阻害された状態が心筋梗塞です。

心臓の血管攣縮が起きた患者には動脈硬化が見られることが多いので、動脈硬化を改善させることも重要です。

しかし、血管攣縮を引き起こす原因はそれだけではありません。別の角度からのアプローチも検討しなければ、根本的な解決に至ることはないことを覚えておいてください。詳しくは以下のページでまとめているので、是非参考にしてみてください。