維持期のリハビリとは

維持期のリハビリは日常生活に浸透させるのがポイント
回復期を終えて維持期に入ると、ほぼ完全に在宅でのリハビリテーションが始まります。維持期のリハビリ内容も、これまでと変わらず、運動と食事、生活習慣に気をつけることが重要です。維持期は生涯にわたって続く期間ですから、リハビリの方法は適切に行わなければなりません。心筋梗塞の再発予防対策としても有効な維持期のリハビリは、いかに日常生活に浸透させられるかがキーポイントです。

維持期とは

維持期は、回復期の2~3ヶ月を経て、在宅リハビリに入る期間です。在宅での日常生活を続けながら行うリハビリ期間を指し、生活期とも呼ばれることがあります。維持期のリハビリは、生涯にわたって続くのが特徴です。

維持期リハビリの目的

回復期リハビリの目標は社会復帰でしたが、社会復帰を果たした後、生涯にわたって良好な心身機能を維持するためのリハビリが維持期リハビリです。急性期からずっと続けてきた運動療法は、自宅と地域の運動施設などで行います。ウォーキングや体操などでも十分な運動療法になるため、自宅に専門施設のようなトレーニング設備を用意する必要はありません。また、再発予防のための食事療法や禁煙も不可欠です。リハビリに取り組むことで、生涯にわたって快適な生活を続けることを目指しましょう。

維持期リハビリの効果

維持期リハビリに期待できる効果は、快適な社会生活の充実と、心筋梗塞の再発予防が中心です。回復期に十分な体力の回復が見られても、それを継続していくにはリハビリを続けなければなりません。リハビリを怠ったために、在宅生活に入ってから体の動きがままならなくなってくるというケースもあります。また、不健康な生活は、心筋梗塞の再発リスクを高めてしまう可能性があるため注意が必要です。

維持期のリハビリの内容

維持期のリハビリ期間に入るといっても、状況は一人ひとり異なります。共通しているのは、少しでも生活の質を改善するのが目的ということです。リハビリを中断することで機能を再び低下させないように、必要となる維持期リハビリの内容を確認しておきましょう。

日常生活そのものがリハビリ

維持期リハビリは主に在宅で行われるため、日常生活そのものがリハビリになります。回復期に指導を受けた在宅リハビリの心得をもとに、心筋梗塞発症前の生活の質に近づけていくことを目指しましょう。日常生活では、起立・着席、階段の登り下り、風呂・トイレでの動作、歯磨きや食事などが毎日のように繰り返されます。症状が軽い人なら、料理もリハビリの一環です。体の動かし方だけでなく、考え方や健康的な生活を送るという気持ちを持つこともリハビリの一環として意識しましょう。

運動療法と食事療法をバランスよく

維持期のリハビリは、運動と食事の両方に気をつけていくことが大切です。医療スタッフの助けがないと、ついつい運動か食事のどちらかに注意が偏ってしまったり、共倒れになってしまったりする可能性があります。維持期リハビリで忘れてはならないのは、生涯にわたって続けるリハビリであるということです。栄養バランスのよい食生活を心がけながら、体も適度に動かすようにしましょう。それが、心筋梗塞の再発予防につながるのです。

維持期リハビリが受けられる施設

維持期のリハビリが受けられる場所は自宅だけではありません。通院しながらリハビリを続けることも可能ですし、専門施設に通所・訪問することも可能です。介護療養型医療施設や介護老人保健施設に入って、リハビリを受けることもできます。

医療保険と維持期リハビリ

維持期のリハビリは病院で医療保険を適用できます。外来通院としてのリハビリとなり、目的は機能障害の改善と生活の質の向上です。医師・看護師・理学療法士・作業療法士などの指導を受けながらリハビリを行えるため安心でしょう。ただし、医療保険で行う維持期リハビリには制限期間があります。心大血管による疾患のリハビリは、医師の診断から150日が限度となり、これを超えてリハビリを受けられるのは、1ヶ月13単位までです。(1単位=20分)

介護保険と維持期リハビリ

介護保険での維持期リハビリには、自宅から各種施設に訪問・通所・短期入所するほか、介護施設への入院・入所という選択肢があります。介護保険は、40歳から用いることが可能です。利用できる施設には、診療所、病院、介護老人保健施設などがあります。施設に出向くだけでなく、訪問看護ステーションから、理学療法士や作業療法士に自宅まで来てもらうことも可能です。自宅や介護施設での日常生活に不便がないように、食事や入浴の支援、生活機能向上の機能訓練などを受けられます。

維持期リハビリの注意点

維持期リハビリで注意しなければならないのは、本人の気力や周囲の協力が必要という点です。運動療法や食事療法を長期的に続けるためにも、本人の意欲や周囲の協力は欠かせません。維持期リハビリで注意しておきたいことについて見ていきましょう。

職場や家族の理解と協力

維持期には社会復帰をして、リハビリをしながらより快適な生活の質の向上を目指します。人によっては、職場に復帰したり、新しい職を得たりしていることもあるでしょう。後遺症があれば、仕事をしていない人でも、家族や周囲の人からの協力を得るシーンが多くなります。そのため、周囲に維持期リハビリ中であることを理解してもらうことは重要です。まわりに理解してもらえているというだけで、気持ちの負担が軽くなり、ストレスを軽減できます。ストレスをためないことは、心筋梗塞再発の予防にも効果的です。

モチベーションを持ち続けること

周囲の理解や協力も必要ですが、甘え過ぎて自身の意欲が減退してしまうということにも注意しましょう。プレッシャーとなってしまうほどでは逆効果ですが、リハビリをしよう、生活の質を向上しようという気力が低下してしまうと、リハビリを継続するのは難しくなります。適度なモチベーションを持ち続けることは、維持期リハビリを上手に継続するキーポイントです。意欲を持ち続けるため、維持期リハビリには明確な目標を持って取り組むとよいでしょう。

 

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