世界の中でも心筋梗塞リスクが低いチマネ族

最近の研究によって、世界の中でも動脈硬化の割合が低く、心筋梗塞の発症リスクもほとんどないとされる民族が判明しました。ボリビアのチマネ族という民族です。彼らの食事や日常生活から、心筋梗塞を予防する方法が見つかるかもしれません。

チマネ族の心筋梗塞リスクについて

チマネ族の85%は心筋梗塞のリスクゼロ

対象はチマネ族705人で、動脈硬化と心筋梗塞の予測に利用される「冠動脈カルシウム」を調査しました。すると、85%にあたる596人に、冠動脈カルシウムが発見されなかったと報告されています。高めの数値となったのはわずか20人で、都市部の5倍の低数値を示しました。

参照:「Coronary atherosclerosis in indigenous South American Tsimane: a cross-sectional cohort study.」Elsevier Ltd.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28320601

その他の数値も良好なチマネ族

冠動脈カルシウムは、コレステロールが固まったもので、要はプラークのことです。チマネ族はプラーク以外の数値も優れており、血圧の平均は最高が116mmHg、最低が73.4mmHg、総コレステロールは151mm/dlです。

参照:「南米在住・チマネ族は冠動脈の動脈硬化が極端に少ない」糖尿病情報センター
http://dmic.ncgm.go.jp/ebm/010/10078.html

チマネ族が健康を維持できる理由とは?

理由1:活動量が多いこと

チマネ族の生活は、農耕と狩猟によって成り立っています。狩猟をする男性は6~7時間、農耕をする女性は4~6時間活動をしています。活動に伴う平均歩数は、男性で17,000歩、女性で16,000歩となり、都市部と比較して明らかに活動量が多いことが、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを軽減していると考えられます。運動は善玉コレステロールを増加させ、中性脂肪を減らすため、自然に動脈硬化予防ができているのでしょう。

理由2:糖質や脂質が少ない食生活

食生活は炭水化物によって成り立っており、米やトウモロコシ、ナッツなどを主食としています。これらの炭水化物は加工されておらず、食物繊維が豊富に含まれていて、単純糖質は控えめです。さらに魚や肉も、脂肪分の少ないものを簡単な調理で食べるため、摂取脂肪分や塩分は少ない食生活となっています。昔の日本食に近い特徴を持つ食事で、やはり脂肪分や糖分を控えることは、心筋梗塞や動脈硬化の予防には必須です。