きのこ類

 

きのこ類は食物繊維が豊富で、コレステロールを抑えて、血液をサラサラにする効果があります。中でももっとも効果の高いのが、エリタニデンを含むしいたけとマッシュルーム。エリタニデンには、悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロールを増やし、血液をサラサラにして、血圧を下げる働きがあります。

きのこ類が健康に良いとされる理由

西洋医学の父・ヒポクラテスも認めたきのこの薬効

人類は、1万3000年前から、きのこを食べるようになり、紀元前数百年前の中国では、医薬品として扱っていました。古代ギリシャ時代の医師で西洋医学の父といわれるヒポクラテスもきのこの研究を行い、生薬としての薬効を論じています。その後も民間療法として、きのこが食べられてきました。数あるきのこの中で、心臓病予防に効果があるといわれるのが、霊芝(れいし)。2300年前の中国の古い文献にも記述があります。

中国古典で知られる百病に効く不老長寿の仙薬「霊芝」

中国の古典薬学書『神農本草経』によると、霊芝は6種類あり、「肺・脾・肝・腎の5つの部位に作用する不老長寿の仙薬」とあります。中国の古典「白蛇伝」にも霊芝が登場。蛇の化身に取りつかれた妻が、亡き夫のために、不老長寿の霊芝を取りに行く物語です。現在、霊芝といえば赤霊芝と紫霊芝。血管の状態を整えて血液をサラサラにし、コレステロールを排出して、動脈硬化と心臓病の予防・改善効果があります。

心筋梗塞予防につながる成分が豊富なシイタケ

私たちが普段食べるきのこの中でも、多くの効能があるのがシイタケです。血中コレステロール値を下げるエリタデニンや血圧を下げるアデノシンなどを多く含んでいるため、動脈硬化予防に効果的。研究でも動物試験や臨床試験で効果が確認されています。また、血管を詰まらせる血栓の予防効果も。きのこのうまみ成分「グアニル酸」を摂ることで、血が固まりにくくなりサラサラになる作用が期待できます。

きのこが尿酸値を改善して痛風・心筋梗塞を防ぐ

血中の尿酸値が上がると、足に激痛を起こす高尿酸血症のリスクが高まります。高尿酸血症は痛風や心筋梗塞の原因となるため、早めの改善が必要です。尿酸はプリン体の摂り過ぎで増えますが、種類によっては問題ないことも。きのこには尿酸に変わりにくい種類のプリン体が含まれているので、尿酸値が上がる心配はありません。コレステロールや血圧を下げる効果もあるため、健康を維持するなら摂っておくべき食材といえます。

 

きのこ類に含まれる注目の成分

βグルカンがコレステロールを抑えて動脈硬化を予防する

きのこにはβグルカンが含まれています。この成分は、水に溶けにくい不溶性食物繊維。きのこを食べると、βグルカンが未消化のまま、ゆっくりと腸まで届き、水分を含んで不要物質やコレステロールを吸着して、体外に排出します。その働きにより、体内のコレステロール値の上昇を抑えて、動脈硬化を予防してくれます。消化スピードが遅く、血糖値の急上昇を抑える効果も。特にアラゲキクラゲの含有量は、他のきのこの3倍と豊富です。

カリウムがナトリウムを排出し
血圧を安定させる

きのこにはカリウムが豊富です。カリウムは生きていくために必要なミネラルの一種。ナトリウムと連携して、細胞内外液の浸透圧を調節する働きがあります。バランスが崩れてナトリウムの量が増えると、それを下げるために、血管内に水分が入って血液量が増し、高血圧になります。それを防ぐために、カリウムが余分なナトリウムを排出。血液中のナトリウム濃度を調整して、血圧上昇を抑えてくれるので、高血圧による心臓病リスクの低下が期待できます。

血中コレステロールを下げるエリタデニン

薬用の特別なものに限らず、多くのきのこには栄養成分がたくさんあることがわかっています。たとえばコレステロールを下げるエリタデニンは、研究によってその効果が証明されている成分。シイタケだけに含まれており、悪玉コレステロール値を下げてくれます。そのため、シイタケを定期的に食べるとエリタデニンによって悪玉コレステロールによる動脈硬化が減り、脳卒中や心筋梗塞といった心血管系の病気を予防できるでしょう。

サラサラ血液をサポート!
グアニル酸の効果

シイタケのうまみ成分として知られるグアニル酸は、血を固める血小板の働きを阻害して血栓をできにくくしてくれます。最近は血栓で血管が詰まって脳梗塞や心筋梗塞になるケースもあるので、グアニル酸を摂ることでサラサラ血液をつくる手助けはもちろん、心筋梗塞や狭心症などの予防が期待できるでしょう。特にシイタケに含まれるグアニル酸は血液サラサラ作用が強く、食事で摂っても効果を発揮するといわれています。

 

きのこ類のおすすめの食べ方

イラストきのこは生よりも、干しシイタケやきくらげのような乾物の方が、食物繊維が豊富です。栄養価も高いので、乾物を積極的に使うといいでしょう。カルシウムを含む食材と一緒に調理すると、カルシウムの吸収がよくなり、油を使うと、ビタミンDの吸収率も高まります。火を通す時は、なるべく短時間でさっと炒め、油を少なめにすると、脂質の取り過ぎが防げます。マリネや粕漬け、オイル漬けにして保存すれば、常備菜にもなります。

おすすめのレシピ

しいたけとエリンギのさっと煮ゴマ油風味

身近なきのこを使った簡単レシピです。しいたけ、エリンギ、しめじなど、お好きなきのこを食べやすい大きさにカットし、ゴマ油でさっと炒めた後、だし汁・醤油・みりんで味付けするだけ。きのこの食感とゴマの風味が楽しめます。干しシイタケにすれば、戻し汁も使えるので、うまみと食物繊維&エリタニデンもたっぷりとれます。

ねぎとわかめがたっぷり入ったアツアツのなめこ汁

ネギやワカメ、油揚げ等、好みの具材をたっぷり入れて、いただくみそ汁。なめこのヌメリ成分はペクチンです。腸内の悪玉コレステロールを排出して、動脈硬化を予防します。大豆を加工した味噌は大豆イソフラボンが豊富。血液中の増えすぎたコレステロールを減少させて、動脈硬化や生活習慣病の予防に効果があります。

きのことスナップえんどうのデトックススープ

食物繊維がたっぷり詰まったきのこと、スナップえんどう、ベーコンを軽く炒めて、水と固形コンソメを加えて煮込んだ簡単スープ。エリンギやマイタケ等、好みのきのこをたっぷり使うのがポイントです。食物繊維の働きで、腸内のコレステロールを排出。身体の内側からキレイになって、動脈硬化予防や心臓病予防に効果が期待できます。

とろとろ中華あんがおいしいきのこたっぷり中華丼

まいたけやエリンギ、しめじなどのきのこを使った中華丼は食べごたえのある一品。豚バラや万能ねぎを絡めてタレと片栗粉を合わせればトロっとしたあんができあがります。ビタミンB1が豊富な豚肉や血流改善に役立つねぎと一緒に栄養豊富なきのこを摂ることで、血行改善やコレステロールの低下などの健康増進効果が見込めるでしょう。

 

アイコン

きのこ類を食べる際の注意ポイント

Point

01

きのこ類には、身体に害のないきのこと、食中毒を起こすものがあります。スーパーで売られているきのこは問題ありませんが、きのこ狩りで採ったものや、いただき物は、充分に気をつけて。クリタケ、ナラタケ、エノキタケ、シイタケ等は、調理法や体質によって、下痢を起こすので、充分に加熱してください。食べ過ぎるとお腹が緩くなり、お通じがいい人が食べ過ぎると、下痢になることもあるので、気をつけてください。

 

Point

02

きのこ類には、わずかですがヒスタミンが含まれているので、人によっては、アレルギー症状が現れることがあります。花粉症と同じ、アレルギー性鼻炎やじんましん等の症状が一般的ですが、中にはアナフィラキシーショックになり呼吸困難や意識障害等になる人もいます。きのこを食べて、少しでも体調がおかしいと感じたら、病院でアレルギー検査を受けるといいでしょう。アレルギー体質の方は、充分に気をつけてください。

 

Point

03

きのこは食物繊維が豊富で、デトックスやコレステロールの排出にも役立ちます。ただし食物繊維は消化しにくい成分なので、あまり食べすぎるとおなかが緩くなるケースも。食物繊維の摂り過ぎでおなかが張ったり、下痢ぎみになったりする可能性もあります。健康や美容のためにきのこをたくさん食べておなかを壊してしまったら本末転倒。たくさん食べたい気持ちはわかりますが、きのこは食べる量を決めてほどほどに楽しみましょう。

 

心筋梗塞・狭心症を予防
するためには?