果物類

 

フルーツには、ビタミンCや食物繊維、ポリフェノール等の成分が豊富で、コレステロールの上昇を抑えたり、血液の酸化を防ぐ抗酸化物質が豊富です。これらの栄養素には、血小板を固まりにくくする作用や、血液をサラサラにする効果があります。食物繊維には、脂肪を燃焼する時に使われる胆汁酸を排出させる働きがあります。その結果、血液中のコレステロールが消費され、血液がサラサラになって、動脈硬化を防ぎ、心筋梗塞や狭心症になりにくくしてくれます。

果物類が健康に良いとされる理由

「1日1個で医者知らず」ギリシャ神話時代から伝わるリンゴ

リンゴには健康効果があり、古くから民間療法の一つとして食べられていました。古代ギリシャ神話には、「甘いみつがたっぷりのったリンゴには、あらゆる病気を治す効果がある」と記述が残っています。16世紀のヨーロッパでは「1日1個のリンゴで、病気にならない」といわれるほど、一般家庭にも広がっていきました。近年の研究により、リンゴのペクチンとカリウムが、心臓病の予防効果があることが、明らかになりました。

リンゴポリフェノールの心臓病予防効果

リンゴポリフェノールには抗酸化作用があり、動脈硬化を防いで心臓病リスクを低下させる効果があります。1989年、WHO(世界保健機関)は、「フランス人には動脈硬化による死亡率が低い」と発表。ポリフェノールと動脈硬化の研究が盛んに行われるようになりました。その後、日本の企業が、リンゴポリフェノールに酸化LDLを抑えて動脈硬化を防ぐ働きがあることを解明し、心臓病の予防効果があることが明らかになりました。

循環器疾患の予防に働く果物類

果物には心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患を予防する効果があるといわれています。国立がん研究センターの予防研究グループの研究では、果物の摂取量が多いグループで循環器疾患のリスクが低下していることがわかりました。果物にはビタミンやペクチン、ポリフェノールなどが含まれることから、血液をサラサラにして血流を改善し、循環器疾患を予防してくれるようです。特にかんきつ類を多く摂る人ほど、循環器疾患にかかりにくいことが報告されています。

「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」にも掲載

日本動脈硬化学会が診療ガイドとしてまとめている「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」に、果物の摂取が冠動脈疾患や脳卒中のリスクを下げると記載されています。塩分の排出に役立つカリウムや血圧降下作用を持つマグネシウム、血糖値の上昇を抑える食物繊維などが多く含まれていることから、動脈硬化や血栓症をまねく塩分や糖、脂質といった要因を減少。その結果、血管がしなやかなまま保たれ冠動脈疾患や脳卒中にかかる可能性が低くなるのです。

 

果物類に含まれる注目の成分

アントシアニンで血液中の脂肪を抑えて動脈硬化を予防する

果物には、ビタミンA・B・C・E、カリウム、食物繊維、ポリフェノール、βカロチン等が豊富で、様々な健康効果が期待できます。中でもイチゴやブルーベリーに多いアントシアニンは、心臓病予防に効果がある成分として有名です。この成分は、内蔵脂肪や血中脂肪の蓄積を抑制して、血栓をできにくくします。さらに、血糖値の上昇を抑えて、動脈硬化を予防する効果もあり、生活習慣病の予防効果が高い成分として注目されています。

ポリフェノールの抗酸化作用で心臓病を予防する

ポリフェノールは、果物の種子や皮に含まれている成分で、高い抗酸化作用があります。活性酸素によって、血液中のコレステロールや中性脂肪が酸化すると、血液がドロドロになり、血管内に溜まって血液の流れを悪くすることも。ポリフェノールには、過酸化脂質を抑える働きがあるので、血液をサラサラにして流れを促し、動脈硬化を予防する効果があります。特に多く含まれている果物には、ブルーベリー、ぶどう等があります。

カリウムやマグネシウムが血圧を低下させる

血圧が上がると、人によっては負担がかかって血管が破けたり血栓が心臓まで到達して心疾患を引き起こすことも。それを改善するミネラル分として注目されているのが、果物に多く含まれるカリウムやマグネシウムです。カリウムは体内のナトリウムを排出する成分。体内のナトリウム濃度が高いと血圧が上がりやすくなるため、カリウムを十分に摂取することで血圧の上昇を防げます。マグネシウムは細胞膜を安定させ、血圧低下に働いてくれます。そのため、血管に負担をかけず動脈硬化や心疾患を予防可能です。

 

果物類のおすすめの食べ方

イラスト日本人の果物の消費量は欧米人に比べると不足気味ですが、厚生労働省からは、毎日200gの果物摂取を推奨しています。果物には酵素が多く含まれているので、種類によっては加熱すると壊れてしまうことも。なるべく生で食べるのがベストです。料理のかくし味に、レモンなどかんきつ類のしぼり汁を使ったり、フレッシュ・ジュースにして飲むと、栄養素を無駄なく摂取できます。リンゴは熱に強く、ジャムやコンポートにも向いてます。

おすすめのレシピ

リンゴ&にんじんのポリフェノールたっぷりスムージー

皮のついたリンゴとにんじんを、オレンジジュース+氷と一緒にミキサーにかけるだけの、簡単スムージー。ポリフェノールを含むリンゴとカロテン豊富なにんじんは、ともに動脈硬化予防に効果がある食材です。栄養豊富な皮も一緒に摂れるので、心臓病予防効果の期待大。リンゴとオレンジでにんじんの臭みも消えますよ。

意外なおいしさにびっくり!ぶどうと豆腐の濃厚な白和え

豆腐と白ねりごま、レモン汁、塩をフードプロセッサーの中に入れて、なめらかにします。ブドウを混ぜ合わせて器に盛りつけて、いただくメニューです。ブドウの甘酸っぱさが、豆腐とよく合い、美味しくいただけます。ブドウはポリフェノールが豊富で高い抗酸化力があるため、動脈硬化予防や心臓病予防効果が期待されています。

大粒いちごのゴロっと感が最高!簡単イチゴシャーベット

すりつぶしたイチゴにレモン汁を加えて、ゼラチンで固めたただけの、簡単にできるシャーベットです。イチゴは大きめにつぶすと、甘酸っぱさと触感が一度に楽しめます。イチゴはビタミンCや食物繊維が豊富でコレステロールを抑えます。抗酸化作用のあるアントシアニンも含んでいるので、心臓病予防効果が期待できます。

美容にも良い果物のヨーグルトドレッシングあえ

好みの果物を一口大に切り、レモン汁を加えたあとにヨーグルトと生クリームを合わせたドレッシングで和えるお手軽デザート。ビタミンやカリウムなどが豊富なバナナやキウイ、グレープフルーツを使うのがおすすめです。抗酸化作用で動脈硬化や心筋梗塞を予防するだけでなく、ヨーグルトが腸を整えて免疫力を保つ効果も期待できます。

子どもも安心!ノンアルコールのパイナップルモヒート

炭酸水にミントを加え、パイナップルのみじん切りを合わせた爽やかなモヒートは暑い時期にピッタリ。ビタミンがたっぷりとれるのはもちろん、体の調子を整える酵素も取り入れられます。パイナップルにはたんぱく質分解酵素が含まれているので、肉料理と合わせるのも良いでしょう。胃もたれや消化不良を起こしにくくなります。

 

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果物類を食べる際の注意ポイント

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果物を食べる時に気をつけたいのが、薬との飲み合わせです。グレープルーツジュースと一緒に高血圧の薬を飲むと、薬によっては作用を強めることがわかっています。これはグレープフルーツの成分が、薬を分解したり、吸収を悪くするためです。このほかにバナナやパイナップル等も、薬の種類によっては吸収を悪くします。またアボガドやバナナは、交感神経を活発にさせるので、薬によっては血圧が異常に高くなります。

 

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腎機能が低下している人は、カリウムを含む果物を多く食べると、カリウム過多になって、腎機能障害になります。バナナやメロン、かんきつ類は特に多いので、気をつけてください。また近年、果物アレルギーが起きる人が増えています。これはリンゴ、スイカ、メロン、桃等のアレルゲンが花粉症のアレルゲンと酷似しているため。主な症状には、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢等。また、スギ、シラカバ等の花粉症がある人は要注意です。

 

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砂糖に比べて吸収がゆるやかな果糖ですが、過剰摂取は厳禁です。果物には果糖が含まれているため、大量に食べると余分な糖が体内で脂質に変わります。そのため、市販の野菜ジュースやスムージーは飲み過ぎないようにしてください。できるだけ糖分が少ない果物を食べるか、1日の量をしっかり管理しましょう。糖の摂り過ぎは血糖値上昇の原因にもなりますし、脂質に変換されて血管を狭くしたり血液をドロドロにしたりと逆に心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めます。

 

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