心筋梗塞の予防につながる運動強度とは

心筋梗塞の予防として運動を取り入れている方もいるでしょう。しかし過度な運動は、心筋梗塞のリスクを高めかねません。やみくもに身体を動かす前に、自分に合った運動強度を知ることが大切です。運動強度を調べる方法を紹介します。

過度な運動が再発につながることも

自分に適した運動レベルを知ろう

「若い時に激しいスポーツをしていた」といった理由で、歳を重ねてからもできるだけそのレベルを保とうとする方もいるかもしれません。しかし心臓トラブルを抱えている人にとって、過度な運動は再発の可能性を高めます。そのため運動を始める前には、まず自分に適した運動レベルを知ることが大切です。

適切な運動には、種類や時間、強さ、量なども関係します。一般的に安全とされるのは、その人が持っている最大運動能力の40~60%の範囲。この範囲を見定めるため前もって医師に相談し、的確な指導をしてもらいましょう。

運動強度を知る方法

運動負荷試験

自分に適した運動レベルを知るための方法として、運動負荷試験があります。この検査では、運動中やその前後の心臓がどのような状態かを知ることが可能です。検査方法には、マスター負荷試験やトレッドミル負荷試験、自転車エルゴメーター負荷試験などがあります。

マスター負荷試験は性別、年齢に応じた速度で階段の上り下りをする検査です。ベルトコンベアのような装置の上を危険がない範囲で歩いて測定するのが、トレッドミル負荷試験。また自転車エルゴメーター負荷試験は、床に固定された自転車のような装置を使って行われます。

トレッドミル負荷試験と自転車エルゴメーター負荷試験では、検査中の脈拍や心電図、呼吸、血圧に異常がないか計測されるため、安全性や診断精度の点でマスター負荷試験より優れているといえるでしょう。

運動強度指標(METS数)

運動強度を測るための指標に、MET(メッツ)というものがあります。MET(メッツ)とはMetabolic Equivalentの略であり、運動によるエネルギー消費量を座位安静時代謝量で割ったものです。

具体的には、座位安静状態が1MET(メッツ)、平地の普通歩行が3MET(メッツ)、ジョギングやサッカーは7MET(メッツ)になります。運動を始める前に、自分がやってみたい運動がどれくらいの強度になるのか調べておきましょう。

すでに心臓トラブルや生活習慣病などをお持ちの方は、特に安全に配慮する必要があります。安全面を考慮しないと、逆に再発のリスクを高めることになりかねないためです。持病をお持ちの方は始める前に必ず医師に相談して、自分が何METの運動ならできるかを示してもらいましょう。

運動強度の自己認識

ボルグスケール

自己認識から適切な運動強度を知る方法としては、ボルグスケールという指標があります。これは、実際に自分で運動した時の感覚から、6~20までの段階分けを行う方法です。

この指標で見ると、9で表される“かなり楽”から13で表される”ややきつい”の範囲に収まっている運動が、その人に適した運動強度と考えられています。目安としては、その人が1分間に取り込める酸素の最大量の50%を使用する運動です。この範囲の運動を続けることで、心肺機能を高められます。しかし、すでに心臓トラブルを抱えている人や薬を服用している人は、指標がこのまま当てはまるわけではありませんのでご注意ください。半年~1年に一度くらい運動負荷試験を受け、医師に指導してもらうことをおすすめします。

 

心筋梗塞・狭心症を予防
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