心筋梗塞後の旅行

心筋梗塞を経験したとしても、回復後は徐々にいつも通りの生活を取り戻したいものです。なかには、以前のように旅行を楽しみたいという方もいることでしょう。しかし、普段の生活と環境が変わる旅行は体調が心配になると思います。不安な要素を避けながら、安全に旅行に行けるような工夫について紹介します。

行き先の選び方

旅行のプランを立てる際にまず問題となってくるのは行き先です。せっかくの旅行だから思い切り遠くへ行きたいという方もいるかもしれませんが、身体に無理のないプランでなければ安全に楽しめません。体調と相談しながら検討するようにしましょう。

心筋梗塞になった後でも飛行機に乗って大丈夫?

飛行機のなかは、気圧・酸素濃度・湿度が地上より低くなっています。健康な人であれば問題ない程度ですが、心臓の弱い方には負担となることもあります。回復後の間もないうちは、飛行機に長時間乗るというプランは避けたほうが無難です。飛行機に乗るなら6時間など短い時間にとどめておき、さらに脱水症状を予防するためこまめな水分摂取を心がけましょう。

万が一の時を想定しておくと安心

心筋梗塞を経験された方は、いつか再発するのではないかと不安を感じるものです。旅行先でそんな不安に襲われては、せっかくの旅行も楽しめないうえ、ストレスが心臓への悪影響となることがあります

万が一発作が起こった時でも心配ないように、病院から遠い離島や人里離れた山奥などは避けておくと良いでしょう。

宿泊時の注意点

心臓に負担をかけずに安全に旅行を楽しむには、日中の行動時だけでなく夜間の宿泊時にも気をつけることが大切です。上手くリスクを避けながら行動するように心がけましょう。

同行者と同室なら安心

旅行中は慣れない環境に対して興奮や緊張をしている状態で、さらに普段より身体も疲れています。発作の起きやすいコンディションだといえるため、用心しておくに越したことはありません。ひとりでなくグループで旅行するのであれば、同行者の方と同室で宿泊すると安心です。また、万が一に備えて、同行者に病気のことを伝えておきましょう。

温泉には要注意

温泉街で心筋梗塞や脳卒中を発症する人は非常に多いといわれています。旅館の温泉などは家のお風呂と違って温度が高めであることが多く、心筋梗塞を誘発しやすい環境です。温泉に入る際は心臓から遠い部分から湯に浸けるように心がけてください。また、血流が滞りやすい状態を避けるため、入浴前後の水分補給も忘れずに行いましょう。

移動時の注意点

旅行中には普段の生活に比べて移動のシーンが格段に増えます。楽しい旅行とはいえ、心臓への負担が気になるところです。移動の際に気をつけるべきポイントを紹介します。

旅程は時間に余裕をもって設定

バスや電車で移動するときは、ゆとりを持ったスケジュールを心がけましょう。ちょっとしたトラブルで旅程に遅れが出たとき、電車に間に合おうとして走ったり、早歩きしたりすると心臓に大きな負担がかかります。急ぎのときには思い切ってタクシーを使うのもひとつの方法です。また、旅行中は、電車や車に長時間乗ることも少なくありません。飲み物を買うことを忘れてしまって、長時間水分補給ができないという状態は避けるようにしましょう。持ち物のなかには、多めの水分を入れておくと安心です。

飛行機に乗るときのポイント

治療が完了しているのであれば、飛行機に乗っても問題はありません。しかし、気密性が低いプロペラ機は気圧が安定せず、心臓に負担がかかりやすくなるため避けてください。大型飛行機でも、長時間の移動になる際はロングフライト血栓症を予防するために、ときどき立ち上がって体を動かすようにしましょう

また、トラブルで荷物が届かないことも考えられます。薬はトランクに入れて預けず、手荷物に入れておくことをおすすめします。

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