心筋梗塞後のペット飼育が与える影響

一度心筋梗塞にかかってしまうと、再発の不安感からペットを飼っていいものか悩んでしまう方もいるでしょう。しかし、ペット飼育は心疾患発症後の人間に好影響を与えるとされています。最期まで面倒をみることは飼い主として果たすべき責任ですが、一概にペット飼育をするべきではないともいえません。どのような理由から心筋梗塞後にペットを飼うべきなのか、メリットとデメリットも併せて考えてみましょう。

心筋梗塞後にペットを飼うべき理由

ペットは心筋梗塞後の生存率を上げる

世界中の研究によって、ペット飼育は心臓へよい影響を与えることがわかっています。たとえば、2013年にオーストラリアで行われた研究では、心筋梗塞を発症した人のうち、ペットを飼っている人はそうでない場合に比べて1年後の生存率が3倍以上だと報告されました。また、ペットと暮らしている人のほうが、死亡率だけでなく再入院率も低い傾向にあります。そのため、心筋梗塞後のペット飼育に関して、後ろ向きに考える必要はないといえるでしょう。

犬猫の飼育が心筋梗塞予防になる

さまざまな臨床試験で、犬や猫が心筋梗塞の再発に対し効果をあげたとされています。犬の場合、散歩に連れていく必要がありますが、毎日のウォーキングが健康によいということは言うまでもありません。また、犬の飼育は心筋梗塞発症後の生存率を上げたり、再入院を減らしたりといった結果も出ています。猫に関しても、血圧や喫煙率、コレステロール値、BMIなどから補正した心筋梗塞での死亡リスクが、飼っていない人に比べて有意に低いと報告されました。心筋梗塞の再発が心配な方こそ、犬や猫を飼育するべきといえるでしょう。

ペットを飼うことのメリットとデメリット

ペット飼育は精神の安定をもたらす

ペットを飼うことのメリットは、心筋梗塞後の再発率や生存率によい影響を与えるだけではありません。その利点のひとつに、精神面の安定作用があります。犬や猫がいれば癒やされるのは当然と感じるかもしれませんが、ストレスは心筋梗塞を引き起こす大きな要因です。ペットを飼育している人とそうでない人に分け、精神ストレスに対する反応を測定したところ、飼育群のほうが血圧上昇率が少なかったとされています。また、「ペット保有仲間」のコミュニティに入ることができるため、社交性が増すというメリットもあるでしょう。

ペット飼育のデメリット

ペットを飼育することの注意点として、過去の心筋梗塞によって心不全状態にある方の場合、大型犬の飼育は避けたほうがよいということがあります。梗塞の範囲が広く、運動制限がある方にとって、大型犬の散歩やシャンプーは身体に大きな負担となってしまうためです。また、犬や猫のアレルギーに関しても注意が必要でしょう。飼いはじめてからペットアレルギーが出現する可能性もあります。多くのメリットを持つ心筋梗塞後のペット飼育ですが、決断の前にこれらの注意点も気に留めるようにしてください。

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