喫煙

動脈硬化、血栓、血圧上昇・血管収縮などさまざまなリスク
喫煙には、がんだけではなく心臓などの循環器疾患の原因になることが知られています。これは、タバコの煙にはわかっているだけでも200種類以上の有害物質が含まれているため。また、タバコを多く吸う人は吸っていない人に比べて心筋梗塞の発症率が上がるとも言われています。この記事では、喫煙と心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患との関連について説明していきます。

 

喫煙とは?

 

広く親しまれている嗜好品

タバコとは、ナス科の植物である「タバコ」の葉から作られている嗜好品です。もともとアメリカ大陸で生まれた、とされているタバコは、16〜17世紀ごろに日本に伝わったとされており、庶民を中心に嗜好品として楽しまれるようになりました。

現在は、紙巻のタバコが多く親しまれていますが、そのほかにも葉巻やパイプなど多くの種類があります。現在のように紙巻タバコが多く利用されるようになったのは、明治時代といわれています。それまではキセルを使用した喫煙が主だったものの、大正12年にはキセル用の刻みたばこの生産量よりも葉巻タバコの生産量が多くなっています。

また、現在では電子タバコが多く流通していますが、タバコと同様にニコチンや他の有害物質が含まれているため、健康への影響が懸念されています。

 
 

依存性が強い

タバコを吸い始めるきっかけは人それぞれですが、一度吸い始めるとやめられなくなる人が多くいます。このようにタバコがやめられないのは、タバコの主成分であるニコチンに強い依存性があるため。タバコの依存症は「精神的依存」と「身体的依存」の2つがあります。

タバコを吸うと、血液中のニコチン濃度が急激に上がることにより、「タバコが美味しい」と感じるようになります。この美味しさを求め続けてしまうのが「精神的依存」と呼ばれるものです。

さらに、タバコを一定時間吸わないでいると血液中のニコチン濃度が低くなります。こうなると不安や欲求不満、集中できないといった禁断症状が起きますが、これを「身体的依存」と呼んでいます。

 

 

 

喫煙習慣が危険な理由

 

1Danger

一酸化炭素が取り込まれ体内組織が酸素欠乏に

喫煙すると一酸化炭素が体内に取り込まれます。この一酸化炭素とは、酸素と比較すると240倍も赤血球に含まれるヘモグロビンと結合しやすいという性質を持っています。このことから、喫煙すると体内組織が酸素不足に陥ってしまうために、動脈硬化が進むといわれています。動脈硬化は急性心筋梗塞をはじめとする循環器疾患の発症リスクを高めるため、非常に注意したい症状であると言えるでしょう。

 
 

2Danger

血圧上昇・血管収縮などにより心臓に大きな負担

ニコチンは依存性が強いだけではなく、体内に取り込まれると血圧の上昇や血管の収縮、脈拍増加につながるため、心臓に大きな負担をかけるほか、血栓形成のリスクも高めることがわかっています。さらに、冠血管の攣縮(けいれん)を引き起こすことにも繋がり、心筋への血流量が低下、酸素や栄養の救急が下がることによって、心筋の虚血を引き起こす、と考えられています。

 

喫煙による影響を防ぐには

 

まずは禁煙をする

喫煙による影響を防ぐためには、まずは禁煙に取り組むことが必要です。とはいえ、なかなか禁煙をしようと思っても日々のストレスからまた吸い始めてしまう、という人が多くいます。そのため、禁煙に取り組む場合には、なるべくストレスが少ないと思われるタイミングで開始することが大切と言えるでしょう。また、喫煙すると決めたら、禁煙に関わる道具を整理する、家族の協力を得る、休暇をうまく利用するなど工夫をしてみてください。

どうしても禁煙できない場合には、禁煙外来に相談するのもひとつの手です。

 
 

受動喫煙にも対策する

本人に喫煙の習慣がなかったとしても、家族や周りの人の中に喫煙する人がいると、その影響を受けてしまうことがわかっています。このように、受動喫煙への対策も必要です。

「健康増進法の一部を改正する法律」によると、屋内での喫煙が原則禁止、20歳未満は喫煙室への立ち入りが禁止、喫煙室には標識を掲示するなど、受動喫煙を防ぐための取り組みが段階的に行われていくことになります。さらに、家族が喫煙する人の場合は、禁煙してもらったり、せめて外で喫煙してもらうなど、なるべくタバコの煙を吸わないように心がけましょう。

 

 

心筋梗塞・狭心症を予防
するためには?

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