心筋梗塞の知られざる危険因子:エナジードリンクと歯の本数

心筋梗塞の危険因子には様々なものがあります。ここではそれら危険因子のうち、「エナジードリンク」および「自前の歯の本数」の影響について詳しく解説します。

エナジードリンクが心筋梗塞の危険因子となる

アメリカの有名な総合病院であるメイヨー・クリニックは、エナジードリンクの摂取が、時に健康に被害をもたらす危険性があるとの論文を発表しました。
メイヨー・クリニックでは、平均年齢29歳の健康な成人25名を対象に、日本でも広く知られているエナジードリンクの体への影響を調査。プラセボ(カフェインを抜くなどした偽物)も併用して、その違いについて分析しました。
その結果、プラセボを飲んだ場合に対して本物のエナジードリンクを飲んだ場合のほうが、血圧が上昇。体がストレスを感じたときに放出されるノルエピネフリンと呼ばれるホルモンの分泌量は、73.6%も上昇しました。
同病院はこれら臨床データから、心臓などの循環器系疾患のリスクを増加させる可能性があると指摘。患者に注意喚起を促しています。
エナジードリンクが心筋梗塞等の誘発リスクを高める直接的な原因は、高濃度のカフェインの存在とされます。よって、すでに心筋梗塞のリスクを抱える人は、エナジードリンクに限らずコーヒーや緑茶などの飲みすぎに、十分注意しなければなりません。

自前の歯が少ないほど心筋梗塞のリスクが高まる

スウェーデン・ウプサラ大学の研究グループは、自前の歯の本数と心筋梗塞等との関連性について、興味深い研究結果を発表しました。
同グループは、39カ国15,456名の心筋梗塞・狭心症患者を対象に残っている自前の歯の本数を申告させ、その後3年間、被験者の追跡調査を実施。調査の結果、自前の歯が26~32本残っている患者に対し、自前の歯が全くない患者は、心血管疾患による死亡リスクが1.85倍にものぼることが明らかになりました。
歯がなくなる原因のうち、最も多いものが歯周病です。歯周病で歯を失ったことがある人は、すでに他の残っている歯も歯周病に侵されている可能性があります。
歯周病は、放置すると全身に悪影響をもたらすことで知られる歯の病気。歯周病の原因菌が口内から血管に入り込むと、血管にプラーク(沈着物)が生成されて心臓や脳の血管を詰まらせることもあります。
すでに心疾患を抱えている方はもとより、現在健康な人であっても、将来の心筋梗塞のリスクを避けるためには、歯周病を予防・治療することが大事。言い換えれば、歯を1本でも多く残すための対策が心筋梗塞を予防する一手段にもなるのです。

 

心筋梗塞・狭心症を予防
するためには?