メタボ・肥満

狭心症・心筋梗塞のリスクを高めるメタボ・肥満
メタボ・肥満になると、内臓脂肪が増えて高脂血症・高血圧・高血糖になりやすく、動脈硬化が発生しやすくなります。心臓に血液を送る冠動脈が動脈硬化になると、血液の流れが悪くなり狭心症になります。また冠動脈内に血栓ができると、心筋に血液が届かなくなり、心筋細胞が壊死して、心筋症の発作を起こします。

 

そもそもメタボ・肥満とは?

 

余剰カロリーを内臓脂肪に変えて血液中に脂質を放出する!

食べ過ぎてカロリーを過剰に摂取すると、消費しきれずに余ったエネルギーが脂肪に変わり、肝臓・腸間膜→皮下脂肪の順に蓄えていきます。内臓脂肪では脂肪の合成・分解が盛んに行われているので、脂質が増えるとすぐに血液中に放出してしまいます。すると血液中の中性脂肪が増加して、「高トリグリセリド血症」になります。また高トリグリセリド血症には、HDLコレステロール(善玉)を減らす作用があり、動脈硬化を促進します。

 
 

満腹中枢が壊れて食べ過ぎ・太り過ぎ、動脈硬化を引き起こす

内臓脂肪が増えると、脂肪細胞が増殖して、アディポサイトカインの異常分泌が起きます。これは、脂肪細胞から分泌される、脂質や糖の代謝をスムーズに運ぶための物質です。異常分泌されると、満腹中枢が反応しなくなって満腹感がなくなり、食べ過ぎ・太り過ぎに。そのためインスリンの分泌や、血圧のコントロールが正常に機能しなくなり、高血圧・糖尿病になります。動脈硬化が促進して、心臓病・脳卒中リスクが高まります。

 

 

 

メタボ・肥満とは?

 

内臓脂肪肥満型の目安は、ウェスト回りが男性85㎝以上、女性90㎝以上です。これに加えて「脂質異常・高血圧・高血糖」の生活習慣病のうち、2つがあるとメタボ(メタボリックシンドローム)と診断されます。生活習慣病の各数値の目安は次の通りです。脂質異常(中性脂肪の濃度が150㎎/dl以上・HDLコレステロール40㎎/dl未満)、高血圧(最高血圧130mmHg以上・最低血圧85mmHg以上)・高血糖(110㎎/dl以上)になります。

 
 

メタボ・肥満の種類

メタボ・肥満には、「皮下脂肪肥満型」と「内臓脂肪肥満型」の2タイプがあります。「皮下脂肪肥満型」は、お尻や太もも等の、皮膚の下に脂肪がたまるタイプです。洋ナシ型肥満ともいわれ、ぽっちゃりとした体形をしています。内蔵脂肪型は内臓の周りに脂肪がたまるタイプでリンゴ型肥満ともいわれ、お腹がぽっこりとした体形が特徴。外見上ではわかりにくい人もあり、ウェストが男性85㎝・女性90㎝以上が、内臓脂肪型の一つの目安になります。

 
 

注意したいメタボ・肥満のタイプ

見た目は痩せているのに体脂肪の多い人がいます。これは隠れ肥満症といわれ、内臓脂肪肥満型の中でも注意が必要なタイプです。隠れ肥満症の怖さは、外見的にはまったくわからないこと。気づかないうちに体脂肪が増えて動脈硬化になりやすく、生活習慣病リスクが高まります。有名大学の調査によると、女子大生の50%が隠れ肥満気味という結果になりました。無理なダイエットが原因ですが、皮下脂肪に比べて落としやすいので、運動して燃焼するといいでしょう。

 

 

 

メタボ・肥満が危険な理由

 

1Danger

動脈硬化の危険因子が一つ増えるごとに心臓病リスクが高くなる!

皮下脂肪の脂肪細胞は、動脈硬化を抑制したり、インスリンを抑える物質を分泌しています。ところが内臓脂肪の脂肪細胞からはこれらの分泌が少なく、動脈硬化を促進する危険物質も多く分泌されて、狭心症や心筋梗塞等の心臓病リスクが高くなります。ある調査によると高血圧・高血糖・脂質異常症・糖尿病の動脈硬化危険因子があると、まったくない人に比べて心臓病リスクが2~30倍以上に高まることがわかりました。

 
 

2Danger

危険因子が3つ以上で脳卒中リスクが5倍になる

メタボリックシンドロームは、アメリカでは「代謝異常」と訳されるように、糖代謝や脂肪代謝の異常が伴う病気です。日本では40歳以上の男性4人に1人がメタボと推定。メタボ・肥満は、狭心症や心筋梗塞等のほかに、糖尿病や脳卒中、胃がんや慢性腎臓病等の発症率が高くなり、時には命に係わることも。またメタボ・肥満により、上気道に脂肪がたまると、眠っている時に気道が圧迫されて呼吸が止まる、睡眠時無呼吸症候群になる可能性もあります。

 

 

心筋梗塞・狭心症を予防
するためには?