高血圧

心臓に負担がかかり心筋梗塞や狭心症リスクが高くなる
心臓には血液を全身に送る役割がありますが、高血圧になると強い力で血液を押し出すため、心臓の壁が厚くなって「心肥大」になります。この状態が続くと心臓が固くなって、拡張機能が低下する「心不全」に。同時に冠動脈の動脈硬化が起こると血管が狭くなると、血液の供給が低下したり、血栓ができて、狭心症や心筋梗塞を誘発しやすくなります。

 

そもそも血圧とは?

 

心臓から送り出された血液が血管壁に圧力をかけて流れる力

私達の身体の中に流れている血液は、血管を通って酸素や栄養分を全身に送り、各細胞で不要となった二酸化炭素や老廃物を回収してきます。この血液の循環をコントロールしているのが心臓です。心臓にはポンプのような役割があり、収縮・拡大を繰り返しながら、血液を全身に循環させています。血圧とは、心臓から押し出された血液の圧力で、血管壁が押される力のことです。血圧を測定すると上・下二つの数値があり、これを最高血圧と最低血圧といいます。

 
 

最高血圧・最低血圧~心臓の収縮・拡張で血圧の数値が異なる

血圧には、最高血圧(上)と最低血圧(下)の二つの数値があります。最高血圧は、血液を送り出す時に心臓が縮んだ時の大動脈の内圧。数値が高くなり収縮期血圧ともいいます。一方の最低血圧は、心臓が拡張した時の血圧です。酸素を運んできた血液を心臓に送る時の静脈にかかる内圧で拡張期血圧といいます。血圧は体質や体調、健康状態などによって個人差があり、一日のうちでも大きく変動します。一般的には昼が高く、夜が低いといわれます。

 

 

 

心臓から押し出された血液の圧力で血管を押す力

 

高血圧は、血管の内側にかかる圧力が、通常よりも高い状態をさします。日本高血圧学会の定義では、収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg,拡張期血圧(下の血圧)を90mmHg以上で、両方または一方の数値が超えていると高血圧と診断されます。ただし年齢や合併症等の有無によって目標数値が異なり、若年・中年層では135/85mmHg。糖尿病・慢性腎臓病等がある場合は、合併症のコントロールと予防のために、125/75mmHg未満が目標数値になります。

 
 

日本人の80%~90%が原因の特定できない本態性高血圧

高血圧には原因が特定できる「二次性高血圧」と、原因がよくわからない「本態性高血圧」の二種類があります。二次性高血圧は、心臓病や腎臓病、内分泌異常等が原因となって起きるもので、病気を治療すると血圧も安定します。それに対して原因が特定できない高血圧が「本態性高血圧」。日本人の80~90%がこの高血圧だといわれ、遺伝や塩分過多の食生活、飲酒、ストレス、運動不足など、外因的な要因が影響しているといわれます。

 
 

危険リスクの高い「仮面性高血圧」と「早朝型高血圧」

高血圧にはいくつかのタイプがあり、中でも危険とされるのが「仮面性高血圧」と「早朝型高血圧」です。仮面性高血圧は、病院等では正常値でも家庭で測定すると、数値が高くなります。動脈硬化やストレス、喫煙などが原因。早朝高血圧は早朝の血圧が危険レベルになるタイプ。二種類あり早朝急上昇する「モーニングサージ」は高齢者に多く、脳卒中のリスクがあります。持続性高血圧は夜から高血圧が続き、高血糖や腎臓障害、睡眠時無呼吸症候群の人がなりやすく、心疾患リスクがあります。

 

 

 

高血圧が危険な理由

 

1Danger

動脈硬化が悪化して心筋梗塞や狭心症になりやすい

高血圧を治療せずにそのままにしておくと、動脈硬化が進んで動脈が固くなり、様々な合併症を引き起こします。動脈はとってもしなやかで弾力性がありますが、動脈硬化になるとコレステロールや血液の塊が血管の内側にたまって血管を細くします。血液の流れが悪くなると、酸素や栄養分を全身に送り届けることができなくなり、腎臓や心臓、脳などが正常に機能しなくなります。また血管がもろくなっているので、くも膜下出血等の脳出血のリスクも高くなります。

 
 

2Danger

心臓に負担がかかって心肥大や心筋梗塞・狭心症に

血圧が高い状態が長期にわたると、心臓に大きな負担がかかり、心肥大や狭心症・心筋梗塞等の合併症リスクが高まります。心肥大は心臓の壁が厚くなった状態で、そのままにしておくと心不全を起こしかねません。心臓の冠静脈が動脈硬化で狭くなると、狭心症の発作が起きます。さらに動脈硬化が進むと、冠動脈が塞がれてしまい、血液が供給できなくなると心筋が壊死して、心筋梗塞の発作が起きます。激しい痛みがあり、死に直結するため、注意が必要です。

 

 

心筋梗塞・狭心症を予防
するためには?